歯科衛生士が思う歯に良くないこと

生活編

こんにちは。

今日は私が思う歯にとってやって欲しくないことをお話ししたいと思います。

先にご注意させていただきたいのですが、これはあくまで個人的な意見であって、歯科に携わっている関係者全員の総意ではございません。

世の中にはたくさんの考えを持った人間がいます。絶対の答えではなく、こういった意見も世の中にあるという風にとらえていただければ幸いです。

私が歯にとって良くないと思う事。それは、

我慢です

例に挙げさせていただきますと、皆さんは冷たいお水などで歯の痛みを感じた時にどうしますか?

もしかして虫歯?歯医者さんにいかなきゃ!

こういう考えになりますよね。

正しい判断だと思います。ただ、同時に本当に痛みを感じているのか調べたくなるのが大半なのではないかと思います。

何かの勘違いではないのか、その日のコンディションや、水の温度が冷たすぎたせいではないのか。

とりあえず、もう一度調べてみよう。あ、やっぱり痛い!もう一度…

こういった状況になったことはありませんか?

歯を叩いたり、そっちでばかり食事をしてみて痛いのを確認してみたりはしていないでしょうか?

無意識に行っている我慢があなたの歯を更に追いつめているかもしれません。

そもそも歯はどうして痛むの?

歯が痛くなるのは神経があるからです。冷たいものがしみたり熱いものがしみたり、歯ブラシを当てた時に痛かったり、虫歯で穴が開いてしまって物が詰まって痛みが出てしまうのは神経が生きているからなんですね。

でも神経が無い歯でも痛みを感じることがありますよね?

それは炎症が理由です。

炎症の原因は色々あります。それこそ虫歯が原因で炎症を起こしてしまうのも含まれます。一般的に歯髄炎と呼ばれるのはこれに当たるでしょう。また、虫歯に関係なくとも炎症を起こしたりします。歯周炎や歯根膜炎等はこれに該当します。

つまり大雑把に行ってしまえば痛みの大半は炎症のせいなのです。

炎症って悪い物?

炎症というのは身体を守る防衛反応です。

私たちの身体はウィルスや細菌から守るために白血球などの免疫細胞が出てきて戦ってくれます。この時に引き起こされるものが炎症です。

免疫反応である急性の炎症は基本数日間で収まります。

子供の時に白血球や赤血球、血小板の働きが書いてある身体の仕組みの本を読んだときに感動したのを覚えています。

ただ、この際痒みや痛みといった不快な症状を伴うため炎症というのは手放しで歓迎できないのです。

膿んだりするのはこの白血球や細菌たちの死骸が膿として出てくるのが理由です。

歯茎が腫れてしまい、病院へ行ったときに「歯肉炎には歯ブラシで歯と歯茎の境目をしっかりと磨いて、血が出ることは気にしなくてもいいですよ」と言われたことはありませんか?

歯茎に血が溜まるのはどうしてなんだろう?と思ったことはありませんか?

炎症の影響により歯肉が腫れてしまう。私もそれをそのまま患者さんに伝えていたのですが、その答えを図書館で借りた歯科関係の本で見つけることが出来ました。

どうやら歯周ポケットの中に入ってしまった細菌が出す毒素を流そうとして血液が集まるそうです。

血を出してあげることによって血液と共にその毒素も流れるので、私たちは歯磨きした時に血が出ても気にしないで良いですよと言っていたわけですね。

更にそれを放置してしまうと今度は口の中にいる歯周病菌はほとんどが嫌気性菌という酸素が嫌いな菌なので、歯周ポケットの奥へ奥へより酸素が入らない場所へ侵入してきます。

それに対して歯は血液を出して流すだけでは対応しきれず、身体を守るために、歯を排出しようと骨を溶かしてしまうのです。歯がなければ歯周病菌は口腔内に存在できないからと身体の防衛反応がそうしてしまうのです。

これを読んだときには目からウロコが出ました。

破骨細胞は骨を壊す細胞ですが、骨芽細胞は骨を作ってくれます。

歯を抜くとしばらくその歯茎と骨には穴が開きますが、時間がたつと骨が出来ていますよね。なのにどうして歯周病になってしまった歯の骨はもとに戻らないんだろうと。

理由がここにあったわけです。

炎症が起きてしまったときはどうしたらいいの?

まずは原因が分かった方が良いでしょう。虫歯からきている場合は治療が必要ですし、他の理由があればそれに対するアプローチが必要になってきます。

ただ、これが分からない場合があるんですよね。

明らかに腫れてしまっていたり、痛みを感じている場所がどこなのか特定できている場合は対処の使用があるかと思います。

ただ、痛みが合ったり痛みが落ち着いたりと、痛みに波がある方の場合、歯科医院に来て診てもらった時にはもう痛みの波が引いてしまっていて場所が特定できない場合があります。

これは痛い?ここはどう?うーん虫歯もないし大丈夫みたいだね。

(そんな!さっきまで痛み止め必要なくらい痛かったのに。勘違いだと思われちゃったかな?本当に痛いのに。また絶対に痛くなるのに。)

こんなことは経験がないでしょうか?

痛みを分かってもらえないことほど辛いことは無いと思います。

虫歯がないことにほっとしつつも、痛みに対しては何の解決も望めず痛みにおびえる日々がまた始まるかもしれないと悲しい思いをされた方もいるかもしれません。

しかし、こちら側もあなたの言っていることを嘘だとは思っていません。

私は炎症が確かに起こったのだと思います。

その炎症がどこから来たのかは分かりませんが、痛いと思ったあなたは痛い方の歯を無意識にかばって使っていたのではないでしょうか?

なるべく物をそっちで噛まないように、痛いことをしないように。

前述した通り、痛みは炎症からやってきます。そして炎症は痛みを伴いつつもゆっくりゆっくり治っていきます。

筋肉痛も炎症だという一説があります。損傷した筋繊維を修復するために白血球を中心とした血液成分が集まり、この時に炎症が起きる。その際生産された刺激物質が筋膜を刺激して起こるものだと考えられているそうです。

筋肉痛の時に更に筋肉を傷めつけるのは良くないと言われていますよね?

何が言いたいかと言いますと、炎症している時に、痛いのはここじゃないか?ここだ。ここが痛いと場所を特定するために痛みというサインを見逃して更にその患部を痛めつけるというのは、炎症を強くする原因になっているのではないかと思うのです。

あ!やっぱりこっちで噛むと痛い!やっぱりこっちなんだ。叩いたりしても痛い!気のせいじゃなかった!

炎症はゆっくり落ち着こうと回復に向かって進んでいるのに、ちょっとした我慢によってまた炎症傾向に戻ってしまうのではないか。さらに言えばより強い炎症となって、もうどうしようもな

い程痛みが強くなってしまうのではないか。

こうなってしまうと炎症の原因を取り除かないと痛みを取り除くことが難しくなってしまいます。

薬でも落ち着かない場合は、神経が生きている人は神経を取り、神経がない人に関しては最悪歯を抜いたりする可能性があります。

さぁ、ここからが今回の本題です。

炎症が起きた時はどうするか。

まずは歯医者さんに診てもらいましょう

予約がその日のうちに撮れなかった場合や、虫歯の治療が必要ではなかった場合はこちらを参考にしてみてください。

  • 痛いことをとことんしないように避けましょう(薬を飲んでも良いです)
  • 噛むと痛い→痛いところで噛まない
  • 叩くと痛い→叩かないなるべくそっとしておく
  • 冷たいものが痛い→冷たいものをなるべく避ける
  • 普段から上の歯と下の歯がくっついている人は離すようにする(安静空隙を作る)
  • 枕の高さを変えてみる
  • 寝る時に横を向く人はいつもと逆を向いてみる
  • いつも鞄をかけている側を逆にしてみる

上から5つ目以降はその痛みがくいしばりからきている可能性を考えての項目です。

くいしばりの項目がやたら多いですよね。では食いしばりについて少し説明したいと思います。

くいしばりとは何か?

くいしばりとは、上下の歯が接触していて、更にはそこに力が入ったりしている状況のことを言います。

ぎゅっと食いしばっている人は実はその分歯にかなりダメージがいっています。

成人の咬合力はもともと40~70㎏だと言われていますが、食いしばっている時にはその力、もしくはそれ以上の力が常に歯にかかっているという事になります。これが何を引き起こすかというと、

  • 歯根膜炎
  • 歯の削れ、亀裂、破折
  • 歯周組織への影響
  • 顎関節症
  • 知覚過敏
  • 肩こり
  • 片頭痛

これらをくいしばりは引き起こします。

あなたの歯は大丈夫ですか?

この項目に少しでも気になるところがあれば、あなたは無意識の状態でくいしばっていて、歯に負担をかけているのかもしれません。

人間というのは常に上下の歯がくっついているわけではありません。あなたの顎がリラックスしている状態の場合、上下の歯の関係性は基本1~3ミリ空間が開いているはずです。

これを安静空隙と言います。

例えあなたにくいしばりを行っている意識がなくても、上下の歯がくっついているだけで歯に負担が常にかかっている状況だと言えます。

では、歯を食いしばっている時とそうでない時ってどんな時でしょうか?

  • 笑っている時はどうですか?
  • お風呂に入っている時には?
  • ストレッチしている時には?
  • 美味しいものを食べている時にくいしばりは行われているでしょうか?

くいしばりの理由については様々な理由があると言われています。

私が読んだ本の中には、身体がバランスをとるために必要な姿勢があるが、それが崩れてしまうとくいしばりが発生してしまう場合があるそうです。一般に言われる良い姿勢とは自分にとっては良い姿勢ではないのかもしれません。

ここについてはもっともっと勉強したいと思っています。

ただ、いくら無意識化で行われるものだとしても、自分の身体が起きて意識がはっきりしている時にはそれを回避する方法がありますよね。

そこで、自分が何をしている時に食いしばりを起こしているのか少し考えていましょう。

先ほど挙げたシーンの時にあなたのくいしばりは行われているでしょうか?

声をあげて笑っている時にくいしばりは起きていないですよね。口が開いているんですから。

お風呂に入っている時はどうでしょう?湯船に浸かってリラックスしている時にあなたの歯は上と下くっついているでしょうか?水風呂や余程熱いお湯に浸かっていない、もしくは何か考え事をしていなければくいしばりは行われていないのではないでしょうか?

ストレッチをしている時はどうでしょう?くいしばった時に身体は伸びますか?上を向いたときクビは思い切り伸ばせますか?私は否だと思います。余程きつく深いストレッチをしていない限りはそんなことないのではないでしょうか?

美味しいご飯を食べている時はどうでしょう?食事の時は口を開けますね。咀嚼しますよね。これもくいしばりは生まれてないです。

では逆にくいしばりを行っている時はどんな時でしょうか?あなたはくいしばりをしている自分に気が付いているでしょうか?

  • パソコンの前で無言で作業している時はどうですか?
  • 上司や嫌いな人間の話を聞いている時はどうですか?
  • 満員電車に乗っている時はどうですか?
  • 家事をしている時どうですか?
  • 重い荷物を運んでいる時はどうですか?

それは、あなたが何か我慢している時ではありませんか?

私はここから考えて、我慢は歯にとって(くいしばりを誘発してしまうため)良くないと結論をつけさせていただきました。

でも日常で我慢しない状況なんてそうないですよね?人間は常にストレスの中で生きています。

ではそんな中から歯を守る方法はどうしたらいいのでしょう?

それは、普段から日常に気付きを入れていくことが大切です。

もちろんくいしばりに対してだけの対策ならマウスピースやガムを噛んでもらうなどの対策や、そもそもの原因が姿勢などからきている場合などであればそういった体操やストレッチなどで解決する場合もあるそうですが、これは専門家の先生からあなたに合った治療法を選んでもらった方が良いでしょう。

私が言いたいのは、もっと簡単に出来る最初のステップだと思ってください。

あなたが日常で何か我慢している時、あなたの歯はどうなっているのか、少し意識してみてほしいのです。

もし上下の歯がぴったりくっついていたなら少し離してみましょう。

そうすることによって無意識のくいしばり(歯への負担)が軽減されるのではないかと思います。

つまり、歯に良くないのは我慢

私はこの結論に至った時に、こんな言葉を思い出しました。

歯を食いしばって耐える

本来は麻酔薬がない時代に戦場で負傷した兵士を手術する際に、舌を噛まないように弾丸を噛ませて痛みに耐えさせていたことから生まれた言葉だそうです。

日常でも使われていますよね?

私は思うのです。

耐えなくてよろしい!!!!

歯をくいしばって耐えるくらいならその辺のクッション殴ったりしてほしい(それもどうなんだ)

とにかく我慢をうまく発散するところが必要ですね。

またそのあたりは別の時にお話ししたいと思います。

いかがでしたでしょうか?

このお話が皆さんの何か役立つ情報になってもらえた嬉しいです。

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